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コラム8:利用者様たちの意外な一面

Written on 2024.08.16

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ある日、施設内のリビングで作業をしていると、入居者のKさん(90代女性)がある職員の近くにやってきました。その職員は、どちらかというと話下手なので、施設内でも特に人気ではありません。でも、Kさんは職員に笑顔で話しかけながら、おしゃべりを楽しんでくれました。最初は仕事中だったので職員も、ちょっと戸惑っていましたが、Kさんの笑顔に触れつつ、作業を進めながら話を聞いていました。

彼女が語る話は、戦争時代の思い出や子ども時代に数々の民謡大賞を受賞した逸話など、懐かしい思い出に満ちていました。ミュージカルにも出ていたなどという話になり、他の職員たちも集まり、みんなで楽しい時間を過ごしました。職員たちもKさんの話に耳を傾けつつ、でも逸話に関しては半信半疑でいたのです。

後日、アクティビティの時間に一緒にあるミュージカルの歌を歌っていると、颯爽とある方が舞台に立とうとしました。そう、あのKさんです。実は、元プロの歌手だったそうで、長い間、活動をしていたそうです。90代とは思えない美しい歌声にその場にいたみんなが感動し、拍手喝采が起こりました。

それからというもの、Kさんはアクティビティの時間にリクエストが入り、いつも歌ってくれるようになりました。その評判は施設全体に広がり、入居者や職員たちの心に癒しをもたらしました。Kさんの歌声を聴くことで、日々の疲れやストレスが癒される瞬間となっています。

施設で働く職員たちは、入居者の方々とのふれあいを大切にし、温かい時間を提供することを心がけています。彼らの人間愛に溢れた姿勢から、ちょっとした気づき、生きがいをお聞かせいただけるものなのですね。

介護施設には、数々のエピソードがあります。この文章でもごく一部しかご紹介できませんでしたが、職員たちの温かさや笑顔は施設内にいつも溢れています。

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